Webマイクロワールドにおける適応的かつ主体的学習の支援
代表者名
佐藤 禎紀
大学
電気通信大学
チーム
柏原研究室 Webチーム
応募カテゴリ
システム・ツール・アプリ
研究内容の概要
Web調べ学習は学習者自身が学習リソースを選択し、学習項目と学習順序(学習シナリオ)を作成する主体的な学習である。しかし、非構造なWeb空間では、学習者の学習状況の把握が困難であり、適応的支援が難しいとされてきた。そこで本研究では、LODを用いて学習者が作成した学習シナリオを診断・推薦することで、Web調べ学習における適応的な支援を実現するWebマイクロワールドを構築する。
概要説明ファイルはこちら↓
ligp2018_15_web
支援対象
1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, 生涯学習, 日常的学習, インターネット学習
2.学習内容:学び方
3.支援の意図:知識の習得, 理解の促進, スキルの獲得
4.学習規模:個人
研究の斬新さ、独創的な点
効果的なWeb調べ学習には学習者による学び方の習得が必要だが、学び方の習得は学習者に委ねられていることが多い。学び方の習得には適応的支援が行える環境で調べ学習を遂行する経験を積む必要がある。本研究で提案するWebマイクロワールドはWeb上のデータを関連付けする新たなる仕組みであるLODを利用して適応的支援を行う環境である。この環境では学習者はLODを基盤としたWeb調べ学習の演習を繰り返し行える。
研究が与える影響
本研究により、Web調べ学習を繰り返すことで学習者はWeb調べ学習の学び方を習得することができる。習得する過程で学習課題に対し、必要な知識の収集・構築を行うことやさらに学ぶべき課題の定義ができるため、学習者は情報の取捨選択及び構成をする力や課題解決能力が身につく。これは現代の知識社会において、必要な情報活用能力(21世紀型スキル)であり、学習者が主体的に習得することを支援できる。
研究の社会的価値
情報活用能力は市場調査や営業活動を行う上で企業にも求められる能力である。この能力を本研究に基づいたシステムを活用することにより身につけた学習者は、問題の発見や解決のプロセスを主体的に行えるようになることが期待される。このような人材は、例えば営業では他社製品についての情報を活用し、自社製品と比較をしながらより効果的な紹介をすることができるなど、企業に利益をもたらすことが期待される。