システム要求分析における分析の観点を意識させる学習手法
代表者名
石井俊也
大学
千葉工業大学大学院
チーム
仲林研
応募カテゴリ
教育(学習)方法
システム要求分析における分析の観点を意識させる学習手法
研究内容の概要
システム開発課題を分析するための観点を初学者に意識させることで,開発前後における問題の予測能力向上を狙う学習手法を評価した.分析の観点として「機能欠陥」「操作性」「業務規則」を意識させ,これらを分析の切り口とさせることで問題予測の数や具体性について向上を狙った.実験の結果,学習者に観点を与えることで問題の予測数が増えた.
概要説明ファイルはこちら↓
ligp2018_02_system
支援対象
1.支援している活動:高等教育, 企業内教育
2.学習内容:その他 システム要求分析,観点による分析思考
3.支援の意図:スキルの獲得
4.学習規模:研究室規模
研究の斬新さ、独創的な点
新しい学習方法の開発:システム要求分析を支援する既存研究は,スキル向上の観点ではなく実務支援を目的とするものに限られている.本研究の独創的な点は,学習者に焦点を当てて,熟達者が行うような「観点を意識した分析」を習得させることにある.
研究が与える影響
学習・教育効果:新しい効果をもたらす.あらゆる分析に必要な「観点の意識」は,企業での問題解決には不可欠といえるが,これまでの学校教育では扱われていない.学習者がこれまで意識していなかった「観点を切り口とした分析」を意識的に使うようになり,大枠から捉える思考・熟達者の思考に変化することが期待できる.
研究の社会的価値
応用(転用)可能性:企業で行われるような実際の問題解決に応用できる.企業で行われる「先の見えない問題に対して,まず切り口を定めて分析する」行動が「観点を意識した分析」そのものだが,観点を意識した分析については教育が行われていない.熟達者が行うような分析思考を初学者に習得させる価値が期待できる.