学習者のエンゲージメントを高める英会話ロボットロールデザイン

電気通信大学 羽切亜美
チーム
柏原研究室英会話ロボットロール
学校名
電気通信大学
代表者名
羽切亜美
概要
人間同士の英会話学習では、話し相手によって学ぶ姿勢や効果が異なる。本研究では、ロボットが相手でもこの影響が生まれるか調査した。具体的には、アメリカ人教師、アメリカ人学生、日本人教師、日本人学生の4つのロールを顕在化するロボット英会話システムを開発して検証を行った。その結果、学生ロールと日本人ロールが学習者のエンゲージメントを高める可能性や、日本人学生ロールが心理的抵抗感を軽減することが検証された。
支援対象
1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, コミュニケーション活動
2.学習内容:英語, 語学, コミュニケーション
3.支援の意図:疑似体験, 教材・教育方法の改善
4.学習規模:個人
研究の斬新さ、独創的な点
会話相手となるロボットのロールを変更し、そのロールを顕在化するロボットの振る舞いをデザインすることで、学習姿勢や効果に影響を与えられることを明らかにした。また、語学学習において話し相手の母国語が学習者の思考・情動・認知に影響を与えることに着目した点も独創的である。さらに今回の成果に基づき、ロボットのロールを学習目的に応じて柔軟にデザインすることで、適応的な学習支援を実現するシステムを目指している。
研究が与える影響
ロボットのロールを変えるだけで学習者の心理状態や学習への取り組み方に明確な変化が見られたことはインパクトのある結果である。また、英会話初学者の積極的な姿勢を引き出すような場合にはロボットが日本人または学生のロールを演じること、心理的抵抗感を軽減する場合には日本人かつ学生ロールを演じることが示唆されており、ロボットロールの制御によって学習者一人一人に寄り添った学習支援の実現に貢献できる。
研究の社会的価値
学習パートナーとしてのロボットが多様なロールを使い分ければ、英会話学習に限らず、教え合い学習やプレゼンテーションなどの文脈でも適応的な学習が可能となる。さらにロボットを使う教師の経験や能力に左右されない支援ができる。これは、様々な理由で学校に通うのが困難な人にとって学習の機会均等に繋がる。また、個々の生徒に割く教師の時間や労力の軽減につながり、教育現場全体の効率化や質の向上への貢献も期待される。



