タンジブルなプログラミングツールLogi-CUBEへの推論機能の実装と評価

富山県立大学大学院 宮﨑勇希
チーム
【JSiSE推薦】TPU Team Logi-CUBE
学校名
富山県立大学大学院
代表者名
宮﨑勇希
概要
近年,初等中等教育でのプログラミング教育の機会が増加しており,学習効果として論理的思考力の習得もその1つとして挙げられる.初等中等教育では,プログラミングに手軽に触れることができる教材が用いらており,その1つとしてTUIが採用されている.本研究では,情報機器の操作リテラシーが高くない初学者や視覚障がい者の使用を想定したタンジブルなツールLogi-CUBEの開発に取り組むこととした.
支援対象
1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, 日常的学習
2.学習内容:プログラミング, その他 論理的思考力
3.支援の意図:知識の習得, 理解の促進, 教材・教育方法の改善
4.学習規模:個人
研究の斬新さ、独創的な点
手続き型言語ではなく,「推論」や「プログラムの柔軟性」の概念について学べる論理型プログラミング言語を対象にする点が斬新である.また,本インタフェースはRFID技術を使用したタンジブルユーザインタフェース(以下TUI)を採用している.TUIを採用することで,情報機器の操作リテラシーが高くないユーザにも使用可能となり,暗に排除されるユーザが少ないことが大きなメリットである.
研究が与える影響
本インタフェースの開発によって,手続き型言語以外のプログラミング言語の学習機会が増えるほか,論理型プログラム言語を用いることによって,学習方法の幅が広がる.また,タンジブルユーザインタフェースを用いることで,情報機器の操作リテラシーの高くないユーザが容易に触れることができ,プログラミングで培うことができる論理的思考力が学習できる.そのため,情報教育の第一歩が踏み出しやすくなると考える.
研究の社会的価値
IT・AI分野における人材を充足するにあたり,論理的思考力も重要視される能力のひとつである.本研究では,タンジブルなプログラミングツールを開発しており,高度な情報機器操作スキルを必要としないため,プログラミング教育で暗に排除されきた視覚障がい者や情報機器の操作リテラシーが高くないユーザを含むすべてのユーザが容易にプログラムを学べることが期待できる.また,IT人材の増加・育成につながると考える.