Webサーバのアクセス制御設定における論理構造設定の学習支援
チーム
MA2LAB
学校名
徳島大学
代表者名
松尾泰成
応募カテゴリ
教育(学習)方法
研究タイトル
Webサーバのアクセス制御設定における論理構造設定の学習支援
研究内容の概要
Webサーバの管理にて、経験の乏しい初学者は実装すべきアクセス制限の構想があっても、即時適切に設定するのは容易ではない。Apacheではディレクティブによるアクセス制限を行うが、論理構造を応用できる。要件段階から設定文を記述する実装までの過程を4つの状態を定義し、各遷移過程と想定される学習者の状態を対応させる学習支援システムを設計した。システムが学習者の理解状況を捉え、フィードバックを実施できる。
支援対象
1.支援している活動:企業内教育, インターネット学習
2.学習内容:プログラミング, コミュニケーション
3.支援の意図:知識の習得, 理解の促進, スキルの獲得
4.学習規模:インターネット上無制限
研究の斬新さ、独創的な点
物理学などにおいて問題を定式化して解決する既存研究があるが、本研究では社会的需要のあるIT技術者の分野において、先行研究を踏まえたアクセス制限という適用場面のユニークさがある。システム上での各過程遷移で想定される学習者をあてはめて理解状況判断を行う新しい支援方法の開発も挙げられる。いきなり、設定文の記述ではなく中間状態をスモールステップでの介入により、学習者の認識違いをシステム上で判断できる。
研究が与える影響
アクセス制限は論理構造で表現可能であることに着目しており、従来では記述した設定が正しく想定通りのものであるかなどの端的な結果のみの判断が行われる。本研究では、記述したい設定を論理構造に対して導出過程をとりあげることで、設定で使用するディレクティブの仕様を理解していない場合や、初期の要件の解釈上の不備がある場合など理解できてない箇所を明確にすることで、より一層学習者の理解促進に繋がる。
研究の社会的価値
インターネットからのアクセス可能な機器は外部からの不正侵入による攻撃等に細心の注意を払う必要がある。しかし、大学等の授業において、Web等の管理技術を具体的に取り扱うことは少なく、インターネットでの検索結果に頼ってそれを流用するケースも想定される。そこで論理構造を用いた設定方法の学習により、適切に設定できるようになることを目指す。また、論理構造で表現可能ならものなら別の対象でも応用可能である。