中山間過疎地域における小規模校のための研究授業レビュー支援システム

overview

チーム

【JSiSE推薦】高知大学・岡本研究室

学校名

高知大学 理工学部 情報科学科

代表者名

バリガ ナオト(Barriga Swayne Naoto Fernando)

応募カテゴリ

システム・ツール・アプリ

研究タイトル

中山間過疎地域における小規模校のための研究授業レビュー支援システム

研究内容の概要

本研究では過疎化が進む中山間地域の小規模校における教師教育を対象とした研究授業レビュー支援システムの構築を目指している.本システムでは電子化した学習指導案を中心として,研究授業を複数アングルから撮影・配信し,授業内容に関するコメント作成・意見交換をネットワーク上で行う,同期および遠隔非同期による授業レビュー支援を実現することで,教員数の少ない学校における教師教育環境を改善することを目的としている.

支援対象

1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, その他 教師教育

2.学習内容:その他 研究授業

3.支援の意図:メタ認知の促進, スキルの獲得

4.学習規模:教室規模

研究の斬新さ、独創的な点

本研究では既存の学習指導案を独自に電子化し,従来の対面参加による研究授業参観に加えて,遠隔非同期による参観を可能とするレビュー支援環境のフレームワークを新たに提案する.本フレームワークでは,対面に極力近い参観環境をマルチアングル撮影により少人数の授業スタッフで再現するアプローチを採用しており,本研究では専用の撮影技術としてバルーン型ドローンによる俯瞰撮影装置を発明し,昨年末に特許も取得済みである.

研究が与える影響

本研究は少子化による中山間地域の生徒数減少による存続問題に付随して,小規模校に所属する教員数の減少による研究授業の形骸化を食い止めることを目的としている.先行する高知県の高等学校への調査では,多くの教員が研究授業の有効性を感じながらも,他校との地理的な隔たりや日常業務の多さから,頻度も低く,最低1名の参観教員で実施するなど,若手教員に対する教師教育の不十分さを指摘しており,この現状が改善される.

研究の社会的価値

中山間地域の小規模校の存続問題は,全国に幅広く存在している.本研究が提案し,実現を目指している研究授業レビュー支援の方法は,同様の問題に悩む多くの教育現場で孤軍奮闘する教員にとって,新たなフレームワークによる高度なICTシステムの導入が必ずや助けとなり,日本の中山間地域に勤務する教員にとって教師教育の面からもより希望がもてるようになることを期待している.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です