オンライン講師画面のディープフェイクによる見かけの操作と授業参加への積極性の検証

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大学

東京大学

代表者名

雨宮智浩

チーム

バーチャルリアリティ教育研究センター

応募カテゴリ

学習・教育の要素技術

研究タイトル

オンライン講師画面のディープフェイクによる見かけの操作と授業参加への積極性の検証

研究内容の概要

本研究では,遠隔講義において講師画面に表示される顔画像を変えて受講生が受けたいと思える先生の見かけで授業をすると授業参加に対する行動が積極的になるかを検証した.講師映像の講師の見かけをStyleGANで操作して実施した大学院の遠隔授業において,受講生の理解度や発言コメントの投稿数を調べ,事前に調査した講師アバタに対する受講希望度によって授業中の発言数(コメント投稿数)が変化することを確認した.

支援対象

1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, 企業内教育, 生涯学習, インターネット学習

2.学習内容:学び方

3.支援の意図:理解の促進

4.学習規模:教室規模

研究の斬新さ、独創的な点

コロナ禍で普及したオンライン講義でしか実現できない方法で,対面かリモートかといった議論ではなく,それぞれの長所を確認し,活かす取り組みである.深層学習を使って1枚の画像で講師の顔を容易に変化させることができ,ディープフェイクの正の側面を活用した新しい教育方法で,遠隔講義の品質向上に資する可能性を持つ情報技術が学習に与える効果を実際の教育現場で実施することには非常に高い意義があると考えられる.

研究が与える影響

学習・教育効果:歴史の偉人が講師となって授業をするなど,受講生の興味を引くことが可能である.先生を好きになるとその教科が好きになるといった効果を活用できる
学習・教育効率:システムの実行は容易で,既存のZoomなどのオンライン講義システムに利用できる
変革:オンライン講義やディープフェイクといった,一見ネガティブに捉えられがちなものを,逆に有効に活用することで学習方法に対する新しい視座を与える

研究の社会的価値

応用(転用)可能性:本手法は教科に依らないので,講師と生徒のスタイルの教育場面であれば応用が可能である
実用可能性:ある程度性能の高いPCが要求されるが,教育現場での運用において必要な追加コストがない

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