議論における発言の仕分けに着目したファシリテーションの学習手法
大学
千葉工業大学院
代表者名
新目紗也
チーム
仲林研究室
応募カテゴリ
教育(学習)方法
研究タイトル
議論における発言の仕分けに着目したファシリテーションの学習手法
研究内容の概要
大学生初学者を対象とするファシリテーションの学習手法を開発した.学習内容を態度と知的技能に分け,1回目で求められる態度,2回目で必要な技能を学習させ,議論で実践させた.態度に重点を置いた学習では,有名な漫画のキャラクターを使用して例示し,従来のカリスマ型とファシリテーター型のコミュニケーションを比較させイメージを獲得させた.技能に重点を置いた学習では,具体的な議論の「さばき」の技術を獲得させた.
支援対象
1.支援している活動:高等教育, 企業内教育
2.学習内容:コミュニケーション
3.支援の意図:スキルの獲得
4.学習規模:小グループ
研究の斬新さ、独創的な点
ファシリテーションのベースとなる問題解決過程に遡って必要なスキルを定義した.ID理論に則って,態度→知的技能の順で学習目標を設定し,必要な態度を最初に意識させる工夫をした.態度の学習では,アニメキャラクターを用いた代理経験により,カリスマ型とファシリテーター型を例示し比較させ,態度を直観的に理解させた.技能の学習では,ストーリー仕立てで,議論中に「さばき」の技術を応用する場面や目的を例示した.
研究が与える影響
変革:大学教育で,コミュニケーション能力,リーダシップ,問題解決能力などの育成が社会的に求められているがそれらを包括するファシリテーション能力育成に着目した研究例は少ない.本研究では大学生の初学者を対象にファシリテーションの技術・態度を学習させる学習手法を提案し,実験を通じて,PPTに示すような学習者の議論への意識,議論前の自主的な行動,議論中のファシリテーション技術の応用の効果を確認している.
研究の社会的価値
実用可能性:大学教育で求められている,コミュニケーション能力,リーダシップ,問題解決能力などの育成に貢献できる.また,大学生だけでなく社会人にも適用可能である点.