小学校体育授業における3Dアニメーションを活用した学習システムの提案
大学
関西大学大学院 総合情報学研究科
代表者名
後藤 壮史
チーム
教育実践チーム
応募カテゴリ
実践方法
研究タイトル
小学校体育授業における3Dアニメーションを活用した学習システムの提案
研究内容の概要
本研究では、AIによるモーションキャプチャツール「Plask」によって生成した3Dアニメーションを活用し、小学校体育授業において児童が主体的に運動技能等を習得する学習システムを開発した。本システムの活用により、児童による様々な角度からのメタ認知と、指導者や児童自身による客観的な試技の評価が可能となり、体育授業において、AI技術を活用した主体的・対話的で深い学びが実現するのではないかと考えられた。
支援対象
1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育
2.学習内容:学び方, その他 運動技術
3.支援の意図:メタ認知の促進, スキルの獲得, 教材・教育方法の改善
4.学習規模:教室規模
研究の斬新さ、独創的な点
体育授業におけるテクノロジー活用については、これまでカメラで一方向から撮影した動画視聴による、学習者のメタ認知の促進が主流であった。一方本研究においては、AIを活用した3Dアニメーション作成により、通常では見ることができない様々な角度からのメタ認知を実現できる。さらに骨格一つ一つの動きが顕在化されることで、試技のポイントや評価基準が明確になり、より深いメタ認知とより客観的な評価が可能になる。
研究が与える影響
従来型の体育授業では、とりわけ運動技術の習得に関わって、「指導者が教授し、指導者が評価する。」ことが当たり前であった。しかし、本研究における3Dアニメーションを活用した学習システムを活用することで、「学習者が学び取り、学習者が評価する。」授業へと変化すると考えられる。それにより、学習者はより主体的・対話的に、深く学ぶことができ、さらに指導者は学習コーディネートや学習支援に特化することができる。
研究の社会的価値
本提案における学習システムは、無償で提供されている既存のシステムを組み合わせており、ブラウザで完結する手軽なシステムであるため、GIGAスクール構想によって整備された学習環境に最適であると考えられる。よって実用可能性が高く、「明日からすぐに使える学習システム」であるといえる。また児童が学習において主体的にAI技術を活用するため、情報教育(プログラミング教育を含む)としても最適であるといえる。