学習データによる学習の動機付けとなる情報を提供するシステム「KadaSwitch/カダスイッチ」
大学
香川大学
代表者名
矢谷鷹将
チーム
香川大学八重樫研究室
応募カテゴリ
システム・ツール・アプリ
研究タイトル
学習データによる学習の動機付けとなる情報を提供するシステム「KadaSwitch/カダスイッチ」
研究内容の概要
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け実施された香川大学のオンライン授業では,「対面授業では無意識に獲得できていた学習の集中力やモチベーション増加につながる様々な情報が,オンライン授業では獲得することが難しい」との課題が報告された.香川大学八重樫研究室では,自身の学習データに基づいて学習者に学習の動機付けとなる情報を提供するシステム「KadaSwitch/カダスイッチ」を開発している.
支援対象
1.支援している活動:初等教育, 中等教育, 高等教育, インターネット学習, コミュニケーション活動
2.学習内容:コミュニケーション, その他 学習の動機付け
3.支援の意図:学習データの分析, その他 学習の動機付け
4.学習規模:ソーシャルネットワーク規模
研究の斬新さ、独創的な点
カダスイッチは,学習者個人の学習レポートを生成することで自身の学習を振り返る機能(リフレクション)と,学習者グループの学習レポートを生成することで自身の学習を振り返る機能(インタラクション)を有する.カダスイッチは,ゲーミフィケーションに基づいて開発され,ソーシャルアクションの「共感」(あいつも頑張っているから自分も頑張ろう)を促すことを主な目的として開発している.
研究が与える影響
対面授業では,TOEIC対策などの勉強をする友人を見て「あいつががんばっているから俺も頑張らなきゃ」など,無意識に動機付けにつながる情報を獲得することができたが,オンライン授業ではそれら情報の獲得が困難である.本研究では,MoodleやTeamsのログから動機付けにつながる情報(「このコースには本日○○人,現在○○人がアクセスしています」など)を生成し,提供することで学習の動機付けを支援する.
研究の社会的価値
UX(User Experience)は,あるサービスを利用した際に得られる体験の総体を指し,ユーザが真にやりたいことを楽しく,心地よく実現できるかどうかを重視した概念である.本研究は,UXに基づいて開発され,一般的に利用されているMoodleやMS365の学習データを用いて学習者が心地よく学習をおこなうための仕組みを提供している点で,これまで開発された多くの教育システムとは狙いが異なる.