避難場所を覚えるための位置情報ゲームアプリ“めぐRun”
大学
徳島大学
代表者名
三好 直樹
チーム
チーム光原
応募カテゴリ
システム・ツール・アプリ
研究タイトル
避難場所を覚えるための位置情報ゲームアプリ“めぐRun”
研究内容の概要
日本は様々な自然災害の脅威にさらされてきた。そのような災害から命を守るためには、適切な避難場所に迅速に避難することが重要だ。しかし、住民が避難場所の位置や収容人数を十分に認知していなければ、小規模な避難場所に人が殺到するなどの避難失敗に繋がりかねない。そこで本研究では、避難場所の位置と収容人数を知ることを初期の防災教育とし、位置情報ゲームを通して楽しみながら避難場所について学べる仕組みを構築した。
支援対象
1.支援している活動：初等教育, 中等教育, 生涯学習, 日常的学習
2.学習内容：その他 防災
3.支援の意図：知識の習得
4.学習規模：その他 地域
研究の斬新さ、独創的な点
防災とゲームの組み合わせについては、様々な研究が行われてきた。本研究では、地域を探訪する位置情報ゲームを通じて実際に観察しながら学ぶことで、避難場所を印象深く覚えることができる。また収容人数とゲーム内で獲得できるポイントを関連付けることで、遊びの中で自然と重要な情報を学べる仕組みになっている。このように、ポケモンGOのような枠組みを持たせた防災教育システムを開発した点が、本研究の斬新さといえる。
研究が与える影響
避難場所の位置や収容人数はハザードマップで確認できるが、地域住民はハザードマップを見る機会がほとんどなく、情報が伝わりにくいという課題がある。本研究で開発したアプリではそれらの情報をゲーム要素と結び付けることで、普段では知ることのない防災情報に触れやすくしている。また実際に避難場所に訪れることで、避難場所周辺の環境も副次的に知ることができ、発災時により安全な経路を選択して避難することが可能となる。
研究の社会的価値
近年の発生が予見されている南海トラフ地震は、東日本大震災以上の被害が予想されており、防災教育の必要性は高まっている。よって本研究のような、自然災害に対する防災教育を支援するシステムの社会的価値も高いと考えられる。また本研究で開発したアプリはその枠組みを応用することで、多種多様な災害に対する防災教育にも対応が可能である。つまり、防災教育の現場における活用範囲が広い点にも本研究の価値があると思われる。
