演習環境おまかせプラットフォームの構築
大学
信州大学
代表者名
新村正明
チーム
新村研究室インフラ組
応募カテゴリ
システム・ツール・アプリ
研究タイトル
演習環境おまかせプラットフォームの構築
研究内容の概要
情報系演習を BYOD で実施する場合,端末の差異を吸収するために,演習環境を web アプリケーションで提供する手法がある.しかし,教授者による演習環境の提供と学習行動の収集が必要となる.そこで,教授者の負担を軽減するために,演習環境の Docker イメージを用意するだけで,学習者毎の演習環境の動的生成と学習行動の自動収集が可能なプラットフォームの開発を行った.
支援対象
1.支援している活動:高等教育
2.学習内容:プログラミング
3.支援の意図:学習周辺コストの軽減
4.学習規模:大学規模
研究の斬新さ、独創的な点
従来では,学習者毎の個別の演習環境を教授者が用意する必要があったが,本プラットフォームでは,LMSとの連携により,演習環境の動的な作成が可能となった.また,ブラウザ上の操作を本プラットフォームの proxy がトラップすることで,学習行動の自動収集が可能となった.
これらにより,教授者の負担を少なくしながら様々な形式の演習を行うことができる.
研究が与える影響
本プラットフォームでは, LMS との連携による演習環境の動的生成, web アプリケーション上の学習行動履歴を自動収集することによって,教授者が行う作業の削減を可能とした.これにより,教授者は演習環境の構築と学習履歴の収集作業に割いていた時間を学習者の支援に充てることができるだけではなく,収集した学習行動履歴を活用することで講義の質が向上することが考えられる.
研究の社会的価値
演習ツールが web アプリケーションとして提供可能であれば,情報系に限らず様々な分野の演習において,演習環境の動的生成・学習行動の自動収集が可能である.このことから汎用性が高く,演習形式の講義導入を容易にすることができる点が社会的価値があると考えられる.実際に,本プラットフォームは複数の大学・講義での運用実績があり,演習環境の動的生成・学習行動の自動収集が問題なく動作していることを確認している.