労働作業者と管理者の安全衛生管理意欲が高まるヒヤリハット共有支援環境

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大学

香川大学 創造工学部

代表者名

植松 祐斗

チーム

米谷研究室 安全教育班

応募カテゴリ

システム・ツール・アプリ

研究タイトル

労働作業者と管理者の安全衛生管理意欲が高まるヒヤリハット共有支援環境

研究内容の概要

我が国では,毎年約千名の労働作業者が労働災害により死亡している.建設業の死亡者数の構成比は全産業の中で最も高く,その多くは労働作業者の不安全行動に起因する.不安全行動と不安全状態が重なると労働災害の確率が高まるため,現場のヒヤリハット情報からリスクを特定し,対処が必要である.本研究では,労働作業者が施工訓練中に不安全行動に気付き,安全管理者が現場の不安全状態を特定可能なVR訓練システムを開発した.

支援対象

1.支援している活動:その他 安全維持活動

2.学習内容:その他 危険への気付き

3.支援の意図:疑似体験, 学習周辺コストの軽減, その他 環境改善

4.学習規模:その他 企業規模

研究の斬新さ、独創的な点

本研究では,建設業者が持つBIMデータを活用し,建設現場デジタルツインを構築し,その中でVRインタフェースを介して,他の労働作業者と訓練可能な機能を実装した.この機能により,施工訓練に現場特有のリスク要因を含められる.また,労働作業者同士のコミュニケーションを実現することで,互いの行動を指摘しあえたり,現場で起きたヒヤリハットを確認しあい,BIMデータにその情報を漏れなく正確に蓄積したりできる.

研究が与える影響

本研究では,労働作業者同士で互いの行動を指摘しあうことができるため,安全衛生管理意欲の向上および自身の不安全行動に気づきやすく修正することができる.また,BIMデータにリスクデータを蓄積することで,安全管理者がリスクを特定しやすくなり,現場の不安全状態を是正することができる.

研究の社会的価値

我が国の労働災害による死亡者数は年々減少傾向であるが,依然として毎年千人近くの労働作業者が亡くなっている.本研究のシステムは,労働災害のリスクを下げる学習環境である.また,年々労働災害が発生するリスクが下がっている今,それにより油断をする労働作業者が存在する.本研究ではVRを用いており,油断している労働作業者に失敗させることができる.これにより,全体的なリスクの下げ止まりを解消することができる.

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