確信度フィードバックシステム:coala
代表者名
丸市賢功
大学
大阪府立大学
チーム
OPUDFKI
応募カテゴリ
システム・ツール・アプリ
研究タイトル
確信度フィードバックシステム:coala
研究内容の概要
演習問題の解答に対する確信度をセンサデータから自動的に記録するシステムを開発しました.例えば,選択肢問題ではアイトラッカで計測した視線情報から,記述式問題ではタイピングの振舞から機械学習で確信度を推定します.正誤情報と確信度を組み合わせて提示することで「確信をもって答えたが実は間違っている問題」や「偶然正解した問題」など回答を種類分けし,優先して復習すべき問題のリストを生成することができます.
概要説明ファイルはこちら↓
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支援対象
1.支援している活動:中等教育, 高等教育, 生涯学習, 日常的学習, インターネット学習
2.学習内容:英語, 語学
3.支援の意図:知識の習得, メタ認知の促進, 教材・教育方法の改善, 学習データの分析
4.学習規模:個人
研究の斬新さ、独創的な点
学習時の心的状態をセンサで計測する研究は盛んに行われていますが,心的状態の中でも確信の有無を推定する研究は我々が知る限り他にありません.また,計測した情報を学習にどう役立てるかを考えるのも重要です.本システムは優先的に復習すべき問題などを提示することによって学習者の行動変容を促す点が斬新であると考えます.
研究が与える影響
教育学研究において確信度の重要性が明らかにされている一方で,既存の記録方法は一問ごとにメモを残しておくという学習者へ負担がかかるものでした.反復学習による確信度の変化を自動的に記録していく方法は,意欲的な学習者のみならず多くの人の学習を支援することができます.現在は英語学習に焦点をおいていますが,国語や社会といった暗記を要する他科目への応用も想定しています.
研究の社会的価値
学習を行うのは学校に通う生徒や学生だけでなく,社会人も常に学びの必要性を感じています.特に社会人は学習にかける時間を確保するのが難しいため,学習内容の優先付けが重要です.確信度の計測とそれに基づく復習問題リストの生成は,人々が隙間時間で効率的に学習できるような社会の実現に貢献します.