人工知能を使った相談支援〜中退予防を主目的として〜
代表者名
川井雄太
大学
高知大学
チーム
学習環境デザイン研究室
概要
近年、学生中退の問題が注目を浴びている.中退者は非正規やフリーターとなることが多く貧困に繋がり,2014年からは文部科学省が実態調査に乗り出している.一方で,学生の満足度を向上させることで中退率を下げる経営方法が行われ,成果を上げている.また,学生の満足度は教員とのコミュニケーションと関係があると報告されている.本研究では学生・教員間の相談コミュニケーションに注目した.相談機関についての調査では,相談の仕方,手続きを知っている学生は少なかった.また,相談件数の増加には学生が相談しやすい工夫,周囲や自身が悩みに気づくことが重要であると指摘されている.こうした問題点を解消するために,支援機能付きの相談窓口アプリを提案する.悩み別に相談できる,匿名相談などの仕様上の工夫のほか,人工知能によるメンタルヘルスの不調検知機能を特徴として持つ.実装にはTwitterを用いた.在学生,中退者のツイートから,類似属性を考慮した上で特徴を抜き出すと,中退者はネガティブなワードが有意に多かった.これらの特徴を元に機械学習を行うことで,72%の精度で中退前に相談を推薦できていた可能性が示唆された.
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